ストーリー

20時限目
8月29日(土)
双子のアイドル

 流は生放送の番組をすっぽかして鑑の家を訪ねる。流が出演するはずの生放送番組の舞台裏は大騒ぎになっていた。流は妹の滝をブラックオラクルネオから辞めさせて欲しいと鑑に頼みに来たのだ。妹の居場所を正すためなら何でもするという強い意思を持ってやってきた流。鑑は話を聞くと約束するが、その前に生放送に穴を開けた問題を解決する事に。鑑は生徒たちに電話した後、流を神鳴小学校へ連れて行く。ここは流の母校だった。鑑はここを借り、自分の学校の生徒や放送部員に集合をかけていた。

 鑑は流を体育館のステージで歌わせ、それをネット配信しようと考えていた。そして、流は母校からの中継という形で生放送番組に出演。鑑はアイドルが母校でネットライブというシチュエーションに大満足する。この後、流は滝をブラックオラクルネオから抜けさせたい本当の理由を鑑に打ち明ける。事の発端はアイドル事務所のオーディションだった。当日の朝、流は急性盲腸炎になって手術する事に。結局、流はオーディションを受けられなかったが、翌日、事務所から合格の連絡がきたという。

 流が不思議がっていると、滝は流の替え玉になってオーディションを受けたと告白。滝は自分が受かるくらいなら流も当然受かるから問題はないと考えていたが、流は辞退しようと事務所に連絡。すでに社長は替え玉の件を知っていた。滝はオーディションで圧倒的パフォーマンスを披露するが、替え玉だと社長に気付かれたのだ。滝は流の方が自分よりすごい事を保証すると説得し、社長は流の合格を決めたという。その時、滝はケジメとして、自分は二度とこの業界に近づかないと社長に約束したのだ。

 流は滝の気持ちに応えるために人一倍レッスンに励み、その甲斐あってフィフスクイーンのセンターとしてデビューを果たせたという。そして、初ライブの後、流を祝福し、自分も流のように居場所を見つけると話した滝。自分の居場所となるブラックオラクルネオを滝が作ったのはそれから間もなくだった。流はアイドルの資質がある滝のいるべき場所を奪ってしまったと罪悪感を抱いていた。

 数日後、鑑は思い込みをぶっ壊すため、廃工場のイベントに流を呼び、滝の替え玉としてパフォーマンスしてもらうと伝える。この廃工場はオフ会の場所として大人気。新しいオフ会をやるにはパフォーマンスバトルでステージの枠を勝ち取るというルールがあった。滝は2年間、1人で兄弟戦隊ファミリンジャーのオフ会のステージ枠を守ってきたという。この日は獣音戦隊ロックンジャーオフ会という強敵が出現。助っ人として芸能事務所の研究生を呼び、140点満点を叩き出す。ファミリンジャーオフ会が防衛するには同じ140点満点を出すしかなかった。このオフ会は滝の大事な居場所の1つ。流はそれを自分が守れるのかと不安になるが、鑑の言葉に励まされ、並々ならぬ決意を胸にステージに立つ…。

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