ストーリー

16時限目
7月25日(土)
成仏したいの!

 鑑は訳あって1年閉鎖されている合宿所をクラスの生徒全員と泊まり込みで掃除してきて欲しいと暦から頼まれる。一度は断った鑑だったが、合宿所にある大きな漫画図書館の所蔵の所有権を上げると暦に言われて引き受ける事に。この後、鏡はクラスの生徒たちを連れて合宿所へやってくる。鑑は漫画図書館の大量の漫画に興奮し、七海たちは鑑が掃除を引き受けた理由を察する。

 鑑は図書館の掃除は自分1人でやると言って生徒たちを追い出す。鑑は掃除中に背後から視線を感じるが、後ろには誰もいなかった。その頃、純音たちが教室を掃除していると、突然、窓ガラスが割れ、他にも不思議な現象が立て続けに起こる。夜、純音たちが女湯に行くと、誰もいないのにシャワーの音が聞こえてくる。この後、浴室の床に水の足跡ができ、純音はたまらず悲鳴を上げる。

 鑑は図書室でパッと目を覚ます。漫画を読みながら眠ってしまったのだ。その時、女の子のすすり泣く声が聞こえてくる。鑑が電気を点けると、銀杏学園の制服を着た幽霊少女が怖い漫画を読んで泣いていた。鑑が声をかけると、幽霊少女は困惑。幽霊少女は1年前に幽霊になって誰とも話していなかったと明かし、鑑は幽霊と聞いて驚く。その頃、純音は1年前にここで不慮の事故があり、亡くなった生徒がいると花音、切子、騎咲、七海に打ち明ける。純音は不思議な現象はその幽霊の仕業と考えていた。

 幽霊少女は成仏させてほしいと鑑に懇願。暦は最初から鑑に幽霊を成仏させようと企んでいたのだ。幽霊少女は漫画好きでこの場所から離れられず、地縛霊として住み着いてしまったという。幽霊少女は特に好きな漫画は「週末学園」と告白。鑑は天上院騎咲先生に会わせると幽霊少女に伝える。幽霊少女は自分と同じ女子高生が作者と鑑から聞いて驚く。幽霊少女は天上院先生に会えれば成仏できると喜ぶ。

 鑑は幽霊少女を連れて騎咲たちの部屋を訪ねる。幽霊少女は騎咲に大ファンと明かし、初連載作品「ハナウタ」の結末が知りたいとお願いする。その漫画は連載していた雑誌が休刊になり、最終話が描かれなかった作品だった。それを聞いた騎咲は何も言わずに部屋を飛び出していく。幽霊少女は無理なお願いをして怒らせてしまったと反省。だが、騎咲はすぐに原稿サイズの封筒を持って部屋に戻ってくる。

 騎咲が手に持っていたのは世に出ないと知りつつ自分のためだけに描いた「ハナウタ」の最終話だった。騎咲は人に見せるつもりはなかったが、お前は人じゃないから読ませてあげると幽霊少女に原稿を手渡す。原稿を読み終えた幽霊少女はこれで思い残す事なく成仏できると満足げに微笑む。だが、なかなか成仏する事ができない幽霊少女。鑑はそんな幽霊少女を見て彼女の言動を思い返す。そして、鑑は幽霊少女が成仏できない理由に気付き、幽霊少女のための授業を開始する…。

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