ストーリー

第10話
第10話
逆転特急、北へ 1st Trial
12月8日(土)夕方5:30~

 12月31日、成歩堂は特別列車、銀星号の初運行の旅に招待される。これはナーリキン共和国の大富豪、ハブリー・リッチナンデが私財を投じて造り上げた私設鉄道だった。招待状を手にした成歩堂は真宵を連れて列車に乗り込もうとした時に糸鋸刑事、裁判長とバッタリ会う。糸鋸と裁判長はこの旅に応募して当選チケットを手に入れたのだ。ガイド役のリックは成歩堂たちを車内に案内。乗務員は全員ナーリキン共和国の人たちだという。成歩堂と真宵に用意されたのは2号車の桜の間だった。

 16時30分、銀星号は銀星駅を出発する。成歩堂は面識のないリッチナンデに招待された理由がわからなかったが、リッチナンデが日本国籍を取得し、鉄道を丸ごと買い取った時の騒ぎは知っていた。この後、真宵と糸鋸はトノサマン人形の形をしたトランシーバー使い、車内で爆弾探しごっこを始める。糸鋸が4号車の廊下に行くと、リックの部下のレジーナが声をかけてくる。4号車の乗客は18時から夕食の時間だという。そして18時になると4号車に乗る糸鋸と裁判長は3号車の食堂車で夕食を食べる。

 20時からは2号車の乗客たちが食堂車で食事をとる。成歩堂たちが食事をしていると、木槌を忘れた裁判長が食堂車に戻ってくる。この時、ド派手なファンファーレが鳴り響き、銀星号は突然停電になって真っ暗に。4号車にいる糸鋸はふと窓の方を見て、赤く燃える人魂を目撃。次の瞬間、衝撃音がして列車が停まる。しばらくすると照明は戻り、列車も動き出す。糸鋸が廊下に出ると、5号車に通じるドアから銃を手にしたリックやレジーナたちに続き、乗車していないはずのリッチナンデが現れる。

 リッチナンデは銀星号を占拠したと宣言し、リックたちは乗客の通信機器を没収する。そして、リッチナンデは成歩堂たちがいる3号車の食堂車にやってくる。リッチナンデは1年前、ある殺人事件で有罪判決を受け、死刑宣告された事を明かす。裁判が行われたのはアメリカだが、日本国籍を取得したリッチナンデは日本の刑務所に収監される事になっていた。そして、日本に移送されたリッチナンデは空港で脱走して、この銀星号に乗り込んだのだ。全ては計画通りだという。ナーリキン共和国の人たちがリッチナンデの無実を信じ、脱走から逃走まで全面的に協力してくれたのだ。

 リッチナンデは脱走した目的は再審理だと明かし、1年前の裁判は提出された証拠、証言、全てが罠だったと無実を訴える。成歩堂は再審理の弁護のために招待されたのだ。銀星号にはアメリカ司法参謀本部局の裁牙由三郎検事や事件関係者のジャムヌッテ・パンタベルノ夫人、その孫娘のバターデ・パンタベルノ、エドガー・ピストン、そしてアラン・シリンダーも招待されていた。リッチナンデは終着駅に着く翌朝の7時までに真実を見つけて欲しいと成歩堂に弁護を依頼して…。